リヴァプールの補強リストに再びディオゴ・レイテの名前が浮上している。ウニオン・ベルリンでプレーする26歳のポルトガル人センターバックは、来夏に契約満了を迎えるため、移籍市場で注目を集めている。
イタリアメディア『Milan Live』によれば、リヴァプールはACミランやボローニャ、ジローナと並んで獲得を検討しており、1月の移籍市場で400万〜500万ユーロ程度の移籍金で動く可能性がある。ボローニャやフィオレンティーナからのオファーを拒否したとされるが、契約が切れる前に売却する現実的な判断を迫られている。
リチャード・ヒューズがリストアップしている候補には、マルク・グエヒやニコ・シュロッターベックといった高額なターゲットも含まれる。しかし、レイテは異なる魅力を持つ。
ブンデスリーガとチャンピオンズリーグで100試合以上の経験を積み、FCポルトやブラガでも主力を務めてきた。経験値と即戦力性を兼ね備えながら、まだキャリアのピークを迎える手前にあるという点が、リヴァプールにとって希少性の高い存在になり得る。
データが裏付けるディオゴ・レイテの実力
『FBref』のデータによれば、レイテは過去1年間でヨーロッパ主要5大リーグのセンターバックの中で上位3%に入るインターセプト数(1.91回/90分)とブロック数(1.99回/90分)を記録している。さらに、クリア数(6.58回/90分)は上位16%、タックル数(1.91回/90分)は上位21%と、守備の基礎能力においても安定感を誇る。
加えて、彼は守備専業にとどまらない。ショットクリエイティングアクション(1.16回/90分、77パーセンタイル)、ドリブル成功(0.28回/90分、74パーセンタイル)、プログレッシブパス(3.83回/90分、63パーセンタイル)といった攻撃面の指標でも優秀な数値を残している。
アルネ・スロットの戦術において、後方からのビルドアップに参加できる左利きセンターバックは極めて貴重であり、レイテはその条件を満たす存在と言える。
ウニオン・ベルリンでは今季序盤にスタメンを外れる試合もあったが、依然として守備の柱として評価されている。クラブは契約延長を模索したが、本人は新たな挑戦を望んでいるとされ、移籍の可能性は日に日に高まっている。
個人的な見解
ディオゴ・レイテの獲得は、リヴァプールにとって“派手さはないが極めて合理的な補強”になると考える。
移籍金が500万ユーロ以下に収まる可能性が高い点は、財政的なリスクを最小限に抑えつつ、経験豊富な即戦力を確保できるという意味で理想的。
特に、左利きセンターバックという希少性は、戦術的な柔軟性を高める上で大きな武器になる。
一方で、彼がスタメンの座を確保するには、プレミアリーグ特有の強度やスピードに適応する必要がある。
ブンデスリーガでのデータは説得力を持つが、アンフィールドで同じパフォーマンスを発揮できるかは未知数。それでも、バックアップ以上の存在感を示す可能性は十分にある。
リヴァプールがこの“割安の鉄壁”に手を伸ばすかどうか、2026年の移籍市場は大きな注目を集めることになるだろう。
