EFLチャンピオンシップで最も評価を高めている選手の一人が、ミドルズブラのヘイデン・ハックニーだ。23歳のMFは、今季も中盤の支配力を発揮し、昇格を狙うチームの中心として存在感を放っている。
英『TBR Football』のグラエム・ベイリー記者によれば、ニューカッスル・ユナイテッド、クリスタル・パレス、フラム、そしてマンチェスター・ユナイテッドが彼の獲得に強い関心を示している。
ハックニーは、ボールを受ける位置取りの巧みさと、前線へ縦パスを通す精度の高さで知られる。守備面でも切り替えの速さとタックルの強さを兼ね備え、攻守両面でチームに安定をもたらす存在だ。チャンピオンシップにおいて最も完成度の高いMFの一人と評されるのも納得できる。
ニューカッスルは現在チャンピオンズリーグに参戦しており、国内外での戦いを両立させるために中盤の補強が急務となっている。ブルーノ・ギマランイスやサンドロ・トナーリといったタレントはいるものの、試合を落ち着かせる「第三の軸」が不足している。ハックニーはその空白を埋める理想的な存在であり、地元ノースイースト出身という背景もサポーターの心を掴むだろう。
クリスタル・パレス、マンチェスター・ユナイテッド、フラムの思惑
クリスタル・パレスは、FAカップとコミュニティシールドを制し、今季はヨーロッパの舞台にも立っている。オリヴァー・グラスナーの下で攻撃的なスタイルを確立しつつあるが、中盤のコントロール力を高める人材は依然として必要だ。ハックニーはその役割を担える選手として、クラブの野心と合致する。
マンチェスター・ユナイテッドは、世界屈指のクラブでありながら再建期にある。カゼミーロの衰えやブルーノ・フェルナンデスへの依存が課題となっており、ハックニーのような若く柔軟なMFはチームに厚みを与える。ユナイテッドの規模と歴史は、どの選手にとっても魅力的であり、ハックニーにとってもキャリアを飛躍させる舞台となり得る。
フラムもまた、ハックニーの動向を注視している。中盤の主力であるトム・ケアーニーやハリソン・リードが30代に差し掛かり、世代交代が急務となっている。マルコ・シウバの下で安定した戦いを見せるクラブにとって、ハックニーは未来を託せる存在だ。
個人的な見解
ハックニーはすでにミドルズブラで主力としての経験を積み、試合のテンポを自在に操る能力を身につけている。特に今季のパフォーマンスは、昇格を狙うチームの中心としての責任感とリーダーシップを強く感じさせる。
私の見立てでは、彼が最もフィットするのはニューカッスルだ。地元出身という背景はもちろん、ブルーノ・ギマランイスとの共存によって攻守のバランスが格段に向上するだろう。
一方で、ユナイテッドのような巨大クラブでの挑戦は、彼のキャリアを一気に押し上げる可能性を秘めている。どちらを選ぶにせよ、2026年の移籍市場で最も注目されるMFの一人であることは間違いない。
ハックニーは「未来の可能性」ではなく、すでにプレミアで通用する実力を備えた選手だ。今後数か月のパフォーマンス次第で、彼の移籍先は大きく変わるだろう。
私自身は、彼がまずニューカッスルやパレスのような中堅クラブで主力として経験を積み、その後ユナイテッドのようなビッグクラブでタイトルを狙うルートが最も現実的だと考えている。だが、彼の成熟度を見れば、すぐにでもトップクラブで輝く準備は整っている。

