トルコの天才MFジャン・ウズン、プレミアのスカウトが熱視線を送る!?

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トルコの天才MFジャン・ウズン、プレミアのスカウトが熱視線を送る!? Brighton & Hove Albion

リヴァプールがフランクフルトを5-1で粉砕したチャンピオンズリーグの夜、スタンドに集ったスカウトたちの視線は、スコアボードではなく、途中出場した19歳の攻撃的MFジャン・ウズンに注がれていたと、英『TBRFootball』が報じている。

トッテナム、ブライトン、チェルシー、シティなど、プレミアリーグの有力クラブが一斉に現地視察を行った背景には、ウズンの急成長と、フランクフルトが提示した8000万ユーロという強気な移籍金設定がある。

フランクフルトの新たな宝石、ジャン・ウズンの実像

ジャン・ウズンは2005年生まれのトルコ代表MF。ドイツ・レーゲンスブルク出身で、ドイツ国籍も保有している。2024年7月にニュルンベルクからフランクフルトへ移籍し、契約は2029年まで。今季は公式戦12試合で6ゴール5アシストと、数字でも圧倒的な存在感を示している。

彼のプレースタイルは、単なる攻撃的MFでは収まらない。右利きながらも両足でのボール扱いに長け、狭いスペースでも冷静にボールを捌ける技術を持つ。特に、相手の守備網を切り裂く縦パスと、ペナルティエリア手前でのターンからのシュートは、観る者の心を揺さぶる。

守備面でも怠らず、ボールロスト後の即時プレスや、ポジショニングの修正も迅速。現代型の「トータルMF」として、戦術家たちが喉から手が出るほど欲しがるタイプだ。

フランクフルトではトップ下を主戦場としながらも、偽9番やインサイドハーフとしても起用可能。これは、ペップ・グアルディオラのような柔軟な戦術を好む指揮官にとって、極めて魅力的な駒となる。

移籍市場での評価とプレミア勢の動き

『FootballTransfers』によれば、ジャン・ウズンの評価額は2200万ユーロとされているが、フランクフルトは8000万ユーロを要求している。これは、過去にランダル・コロ・ムアニを9500万ユーロで売却した実績を踏まえた、クラブの戦略的な価格設定だ。

この価格設定に対し、チェルシーは驚きを隠せず、獲得に慎重な姿勢を見せているが、トッテナムやブライトンは積極的に動いている模様。特にトッテナムは、トーマス・フランク体制の下で攻撃的な中盤の補強を急務としており、ウズンのような創造性と得点力を兼ね備えたMFは理想的なターゲットだ。

一方、シティは複数クラブを保有しているため、まずはオランダやベルギーのクラブで経験を積ませる「ステップ型移籍」も視野に入れているとされる。これは、ウズンの成長曲線を最大限に活かすための戦略であり、長期的な視点での投資といえる。

ジャン・ウズンが8000万ユーロで移籍すれば、トルコ人選手として史上最高額の移籍金となる。これは、トルコサッカー界にとっても大きな転機となるだろう。過去にはハカン・チャルハノールやアルダ・トゥランが欧州で活躍したが、ウズンはそれらを凌駕するポテンシャルを持つ。

また、彼の成功は、トルコ国内の育成環境やスカウティング体制にも波及効果をもたらす可能性がある。ドイツ育ちとはいえ、トルコ代表としてプレーする彼の存在は、両国のサッカー文化を繋ぐ架け橋となる。

個人的な見解

ジャン・ウズンのプレーには、数字以上の説得力がある。彼のボールタッチ、視野の広さ、そして何よりも試合の流れを読む力は、19歳とは思えない成熟度を感じさせる。

特に、リヴァプール戦で途中出場ながらも見せた落ち着きとパスの選択は、スコアとは裏腹に彼の価値を際立たせるものだった。

8000万ユーロという価格は確かに高額だが、現在の市場では「将来性への投資」として十分に妥当な範囲だ。むしろ、2年後には「安かった」と言われる可能性すらある。

プレミアリーグのクラブが本気で獲得に動くなら、今冬の移籍市場はジャン・ウズンを巡る争奪戦が最大の焦点になるだろう。

彼がどのクラブを選ぶかによって、そのクラブの未来が大きく変わる。それほどのインパクトを持つ選手だ。