リシャルリソン、フラメンゴ移籍に前向き!?28歳が選ぶ“再起の舞台”とは

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リシャルリソンが、再びブラジルの地に足を踏み入れる準備を進めている。トッテナム・ホットスパーでの2年半は、期待と失望が交錯する時間だった。2022年夏に約116億円の移籍金で加入したものの、公式戦でのゴール数はわずか23。負傷と起用の不安定さに悩まされ、クラブ内での立ち位置は揺らぎ続けた。

そして今、彼のキャリアは大きな転機を迎えている。フラメンゴが本格的に獲得に動いており、本人も移籍に前向きな姿勢を示していることが、ブラジルメディア『Bolavip』で報じられている。クラブ間の交渉はまだ金額面で隔たりがあるものの、リシャルリソンはすでに交渉開始の承認を与えており、母国復帰は現実味を帯びてきた。

フラメンゴがリシャルリソンに託す“即戦力”の意味

フラメンゴがリシャルリソンに注目する背景には、明確な戦力的課題がある。ペドロの長期離脱、ブルーノ・エンヒキの不調、そして新加入ジュニーニョのフィット不足。これらが重なり、攻撃陣の選択肢が著しく乏しくなっている。さらに、コパ・リベルタドーレス準決勝第2戦を目前に控えた今、クラブは即戦力の補強を急務としている。

リシャルリソンは、フルミネンセ出身でありながら、ブラジル国内では広く知られた“ポンボ”の愛称を持つ人気選手。プレミアリーグでの経験、東京五輪での金メダル、そしてブラジル代表での20得点という実績は、国内リーグにおいても圧倒的な存在感を放つ。フラメンゴにとっては、攻撃陣の再構築を担う“核”としての期待が込められている。

リシャルリソンはすでにフラメンゴとの交渉に前向きな姿勢を示しており、金額面の折り合いがつけば、母国復帰は現実味を帯びる。フラメンゴはかつてエンドリッキにも接触していたが、ヨーロッパ残留を望む彼との交渉は頓挫。経験豊富な即戦力として、リシャルリソンが最優先候補に浮上したのは必然だった。

トッテナムの選択とリシャルリソンの覚悟

一方、トッテナム側もリシャルリソンの放出に向けた準備を進めている。クラブは今冬の移籍市場で正式なオファーが届けば、売却に応じる姿勢を見せている。経営陣の刷新期にあるトッテナムは、複数選手の放出と新戦力の獲得を並行して進めており、リシャルリソンはその対象のひとりとなっている。

今季の彼は、プレミアリーグ開幕戦で2ゴールを挙げるなど、一定の存在感を示したが、公式戦通算では11試合で3ゴールと、数字面では物足りなさが残る。ドミニク・ソランケの不調、ランダル・コロ・ムアニの復帰直後という状況を考えれば、攻撃陣の厚みを失うリスクは小さくない。

しかし、リシャルリソン自身は28歳という年齢を迎え、2026年ワールドカップへの代表復帰を強く意識している。母国での安定した出場機会、そして南米特有の熱狂的な環境は、彼のメンタルとパフォーマンスを再生させる可能性を秘めている。フラメンゴでの活躍が、代表復帰への最短ルートとなることは、本人も理解しているはず。

さらに、ヴァスコ・ダ・ガマやMLS、サウジアラビアの複数クラブも獲得に興味を示しているが、リシャルリソンが最も前向きなのはフラメンゴとの交渉だとされている。これは、彼が求める再起の舞台が、欧州ではなく母国にあることを示している。

個人的な見解

リシャルリソンのフラメンゴ移籍は、表面的な母国復帰ではない。

これは、彼自身のキャリア再構築の物語であり、クラブにとっては攻撃陣再編の象徴的な一手となる。

トッテナムでの不安定な起用、度重なる負傷、そして代表でのポジション争い。それらすべてを跳ね返すためには、彼が最も輝ける場所で再スタートを切る必要がある。

もちろん、プレミアリーグからブラジルへの移籍は、欧州舞台からの一時的な離脱を意味する。しかし、フラメンゴというクラブの規模、リベルタドーレスという舞台、そして何より彼自身の覚悟があれば、それは“後退”ではなく“再構築”だ。

リシャルリソンが再び代表のユニフォームを着て、世界の舞台で羽ばたく姿を見たい。そう願うファンは、ブラジルにもイングランドにも少なくないはずだ。