ニューカッスル・ユナイテッドの補強戦略は明確な方向性を帯びている。英『The i Paper』の報道によれば、クラブはアタランタ所属のブラジル人MFエデルソンをジョエリントンの後継者としてリストアップし、リクルート部門の会議で具体的に議論を進めているという。
ジョエリントンはエディ・ハウ監督の下で前線から中盤へとコンバートされ、プレミアリーグ屈指のフィジカル型MFへと成長した。しかし、ここ1年は負傷の影響で長期離脱を繰り返し、チームの中盤に不安定さをもたらしている。ニューカッスルが次なるエンジンを探し始めたのは、クラブの未来を左右する必然的な選択と言える。
エデルソンは現在26歳。セリエAでの安定したパフォーマンスに加え、ブラジル代表としても存在感を示し始めている。2024年のヨーロッパリーグ制覇では中盤の支配者としてアタランタを牽引し、その評価を決定的なものとした。
守備ではタックルとインターセプトで相手の攻撃を寸断し、攻撃では縦への推進力とタイミングの良い飛び出しでゴール前に顔を出す。まさに攻守をつなぐ心臓と呼ぶにふさわしい存在。
エデルソンの市場価値と獲得競争
エデルソンの市場価値は6000万ユーロ規模に達すると見積もられている。アタランタは契約が2027年まで残っているため、安売りする意思はなく、獲得には巨額の投資が不可避だ。
さらに、ニューカッスルだけでなく、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、バルセロナといった欧州の強豪クラブも関心を寄せていると報じられている。この競争環境を考えれば、ニューカッスルが本気でエデルソンを手に入れるには、資金力だけでなく、プロジェクトの説得力が不可欠となる。
ニューカッスルにとっての最大の魅力は、ブルーノ・ギマランイスとのブラジル人コンビだ。ギマランイスがゲームメイクを担い、エデルソンが守備と推進力を補完する構図は、プレミアリーグでも屈指の中盤ユニットを形成する可能性を秘めている。さらに、サンドロ・トナーリも存在感を示しており、三者の組み合わせは欧州トップレベルの強度と創造性を兼ね備えることになる。
個人的な見解
ニューカッスルがエデルソンに注目するのは極めて合理的な判断だと感じる。
ジョエリントンの存在は依然として大きいが、彼の負傷リスクを考えれば、同等のフィジカルと運動量を持つ選手を確保することは必須だ。エデルソンはその条件を満たすだけでなく、攻守両面でチームに新たな厚みをもたらすだろう。
ただし、6000万ユーロという価格は決して軽い負担ではない。ニューカッスルがファイナンシャル・フェアプレーの制約を受ける中で、この投資が本当にチームを次のステージへ押し上げるかどうかは慎重に見極める必要がある。
個人的には、彼が加入すればニューカッスルの中盤はプレミアリーグでも屈指の強度を誇る布陣となり、欧州の舞台でも堂々と渡り合えると考えている。
はたして、ニューカッスルはアタランタからエデルソンをチームに迎え入れることになるのだろうか。