ウェストハムの心臓ルーカス・パケタ、ユナイテッド移籍は現実か幻想か

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フラメンゴ、ルーカス・パケタ奪還へ加速!ウエストハムとの交渉が本格化 Manchester United

プレミアリーグの移籍市場を巡る話題の中心に立つのが、ウェストハム・ユナイテッドのブラジル代表MFルーカス・パケタ。28歳のプレーメーカーは、今季も全試合に先発し、リーグ戦9試合で2得点、EFLカップを含めれば10試合で3得点を記録している。

数字以上に目を引くのは、彼が攻守両面でチームに与える影響力だ。ボールを受けてからの一瞬のタッチ、相手の守備網を切り裂くスルーパス、そして前線からのプレス。ウェストハムが苦しい戦いを強いられる中でも、彼の存在は光を放ち続けている。

しかし、その輝きが逆に移籍市場での注目を集めている。英『TEAMtalk』によれば、ここ数週間でマンチェスター・ユナイテッドとのリンクが急浮上した。

だが、ファブリツィオ・ロマーノ氏は「現時点でユナイテッドとパケタの間に具体的な交渉は存在しない」と明言。一方で、彼は「1月に状況が動く可能性はある」とも付け加えており、完全に否定はしていない。

ユナイテッドの補強戦略とパケタの適合性

ルベン・アモリム監督率いるチームは、今季も中盤の構成に課題を抱えている。カゼミーロは年齢的な衰えが見え始め、ブルーノ・フェルナンデスは依然として創造性を発揮しているものの、彼一人に頼る形が続いている。

若手のメイヌーは台頭しているが、経験値の不足は否めない。こうした背景を考えれば、攻撃と守備の両面でバランスを取れるパケタの存在は、確かに魅力的に映る。

ただし、ユナイテッドが直面している最大の問題は守備的安定性。失点の多さはチーム全体の構造的な弱点を浮き彫りにしており、補強の優先順位はむしろ守備的MFやセンターバックにある。

パケタはウェストハムで守備面でも奮闘しているが、本質的には前線に近い位置で自由を与えられてこそ輝くタイプ。ユナイテッドが6000万ポンド以上を投じる価値があるかどうかは、クラブの補強方針次第だろう。

ウェストハムでの立場と移籍の可能性

ウェストハムは現在、プレミアリーグ下位に沈み、降格圏争いに巻き込まれている。この状況は、パケタの去就に大きな影響を与える可能性がある。契約は2027年まで残っているが、選手本人がキャリアの次のステップを望んでいると複数のメディアが報じている。

特に2026年ワールドカップを控える中で、より高いレベルの舞台でプレーすることは、ブラジル代表での地位を確固たるものにするためにも重要だ。

ユナイテッドはすでに「詳細を確認するためのアプローチ」を行ったとされるが、これは本格的な交渉というよりも市場調査の一環に過ぎない。現時点では「関心はあるが、優先順位は高くない」というのが実情だ。

個人的な見解

ルーカス・パケタの移籍報道は、彼の実力と市場価値を考えれば自然な流れだ。彼はプレミアリーグで証明済みのタレントであり、どのビッグクラブにとっても魅力的な存在であることは間違いない。

しかし、マンチェスター・ユナイテッドの現状を冷静に見れば、彼が最優先ターゲットになるとは考えにくい。むしろ、守備的中盤やセンターバックといったポジションの補強が急務であり、パケタ獲得は「贅沢な選択肢」に近い。

それでも、移籍市場は常に予測不能だ。ウェストハムの成績次第では、パケタ自身が強く移籍を望み、ユナイテッドがそのタイミングを逃さず動く可能性もある。

私自身は、彼がオールド・トラッフォードでプレーする姿を想像すると胸が高鳴るが、現実的には来年1月の移籍市場で成立する確率は低いと見ている。むしろ、夏以降に状況が大きく動く可能性の方が高いだろう。