チェルシーがリーベル・プレート所属のセンターバック、ラウタロ・リベロ獲得に本格的に動いている。アルゼンチン紙『River Noticias』によると、クラブは来年の移籍市場で守備陣を補強する計画を立てており、その中心候補として22歳のアルゼンチン代表DFをリストアップしている。
リベロは今年10月にアルゼンチン代表デビューを果たし、国内外で評価を急上昇させた。リーベル・プレートでは14試合に出場し、1,100分以上のプレータイムを積み重ねている。まだレギュラー定着には至っていないが、空中戦の強さ、対人守備の粘り、そして後方からの冷静なビルドアップ能力が際立ち、ヨーロッパの複数クラブが注目するのも当然。
特にチェルシーは、レヴィ・コルウィルの長期離脱やアクセル・ディサシの構想外という現実に直面しており、守備の再構築が急務となっている。エンツォ・マレスカ監督は夏の移籍市場でもセンターバック補強を模索したが、実現には至らなかった。今冬から来夏にかけて、クラブは再び動きを強めると見られている。
1億ユーロのリリース条項と激化する争奪戦
リベロの契約には、約1億ユーロのリリース条項が設定されている。これはリーベル・プレートが彼をクラブの未来と見なしている証であり、簡単に手放す意思がないことを示している。だが、ヨーロッパのビッグクラブが本気で動けば、この金額も交渉の余地を生む可能性がある。
アトレティコ・マドリードはすでに2,000万ユーロ+ボーナスのオファーを準備していると報じられており、トッテナムやマンチェスター・シティも関心を示している。
さらにレアル・マドリードまでもがリストに加わったことで、争奪戦は一層激しさを増している。チェルシーがこの競争を勝ち抜くには、資金力だけでなく、選手に対して明確なビジョンを提示する必要がある。
リベロのプレースタイルは、チェルシーの現状にフィットする可能性が高い。高い守備ラインを維持しつつ、前線からのプレスを支えるためには、スピードと読みの鋭さを持つセンターバックが不可欠だ。リベロはその条件を満たしており、若さゆえに成長余地も大きい。彼がスタンフォード・ブリッジに加われば、クラブの守備陣は新たなダイナミズムを得るだろう。
一方で、プレミアリーグの激しいフィジカルとスピードに適応できるかは未知数。アルゼンチン国内での経験は限られており、ヨーロッパのトップレベルで即座に通用する保証はない。だが、チェルシーが近年投資してきた若手選手たちと同様、未来への投資として考えれば十分に価値がある。
個人的な見解
ラウタロ・リベロの名前がヨーロッパの移籍市場で飛び交うのは当然の成り行き。
彼はまだキャリアの初期段階にあるが、アルゼンチン代表デビューを果たした事実は、潜在能力の高さを裏付けている。チェルシーが彼に投資するならば、それは未来への賭けであり、クラブの守備再建における大きな一手となるだろう。
ただし、1億ユーロというリリース条項は大きなハードルだ。資金力に余裕のあるマンチェスター・シティやトッテナム、さらにはアトレティコ・マドリードが競り合う中で、チェルシーがどこまで本気で動くかが注目される。
個人的には、リベロのような若手に投資することはクラブの長期的な安定につながると考える。だが、即戦力を求める現状のチェルシーにとっては、経験豊富な選手との併用が不可欠だろう。
リベロがスタンフォード・ブリッジに立つ姿を想像すると、クラブの未来に新たな希望が差し込むように感じる。
南米から届く才能の輝きが、プレミアリーグの舞台でどこまで通用するのか。チェルシーの決断は、補強戦略の成否を超えて、クラブの哲学を映し出す鏡となるような補強になるだろう。
