サラーの影が薄れるリヴァプール、ヤンクバ・ミンテに託す未来の右サイド

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サラーの影が薄れるリヴァプール、ヤンクバ・ミンテに託す未来の右サイド Brighton & Hove Albion

エティハドでの惨敗が、リヴァプールの現実を突きつけた。マンチェスター・シティに0-3で屈した試合後、モハメド・サラーの存在感はかつての輝きを失い、クラブの象徴であったはずのエジプト人アタッカーに対する批判が噴出している。

「彼はチームに何も与えていない」とまで断じ、クラブのレジェンドであるスティーブ・ニコルも起用停止を提言した。サラーの未来が揺らぐ中、リヴァプールは新たな右サイドの旗手を探し始めている。英『Foothall Insider』によると、その中心にいるのが、ブライトンのヤンクバ・ミンテだ。

ヤンクバ・ミンテとリヴァプールの未来構想

ヤンクバ・ミンテは2024年にニューカッスルからブライトンへ移籍し、瞬く間にプレミアリーグで注目株となった。昨季は37試合で12ゴール関与を記録し、今季も開幕から10試合連続で先発。数字こそ1ゴール3アシストと控えめだが、彼の突破力とスピードは相手守備陣を常に混乱させている。

リヴァプールが彼に注目する理由は得点力だけではない。アルネ・スロット監督がフェイエノールト時代に彼を重用した経験があり、戦術的な親和性が高い点が大きい。右サイドから縦へ抜けるだけでなく、中央へ切り込んでフィニッシュに持ち込む柔軟性は、サラーの全盛期を彷彿とさせる。さらに、ブライトンは2029年までの長期契約で彼を囲い込んでおり、獲得には法外な移籍金が必要とされる。クラブの未来を託すに値する逸材だが、交渉は容易ではない。

サラーの現在地と代替候補

サラーは今季ここまで15試合で5ゴール。昨季の爆発的な得点力と比べると明らかに物足りない。シーズン終了後にサウジアラビアへ移籍する可能性を「極めて高い」と報じており、大型契約が準備されているという。クラブは2027年までの契約を結んでいるが、33歳という年齢を考えれば、後継者探しは避けられない。

リヴァプールはミンテだけでなく、複数の候補をリストアップしている。ニューカッスルのアンソニー・ゴードンは生粋のリヴァプールファンであり、左サイドからの推進力で注目されている。現行契約にはリリース条項が存在し、来夏には正式な交渉が可能になる見込みだ。

さらに、ボーンマスのアントワーヌ・セメニョもターゲットだ。今季ここまで12試合で6ゴール3アシストと絶好調で、リヴァプールが8000万ポンドのオファーを準備していると報じられている。パワーとスピードを兼ね備え、右でも左でもプレー可能で、サラーの後継者として現実的な選択肢となり得る。

個人的な見解

リヴァプールが直面しているのは、単なる戦力補強ではなく、チームのアイコンとも言える選手の交代という極めて重いテーマだ。

サラーはアンフィールドの歴史に刻まれる存在だが、今季のパフォーマンス低下と年齢を考えれば、クラブが未来を見据えるのは必然。

ヤンクバ・ミンテはその未来像に最も近い選手だが、ブライトンの強硬姿勢を崩すには莫大な資金と選手本人の意思が必要になる。

私自身は、リヴァプールが「即戦力」と「将来性」の両立を狙うべきだと考える。ミンテはその理想像に近いが、ゴードンやセメニョのようにプレミアリーグで既に結果を残している選手も視野に入れるべきだ。

アンフィールドの未来を託すなら、クラブの哲学に根ざした新たなスター選手候補を見つける必要がある。サラーの時代が終わりを迎えつつある今、リヴァプールが次に選ぶ「翼」が、クラブの運命を大きく左右するだろう。