スタンフォード・ブリッジに新たな守備の要が誕生するかもしれない。モイセス・カイセドが強く推すのは、エクアドル出身の同胞DFホエル・オルドニェス。
クラブ・ブルッヘで急成長を遂げ、2029年まで契約を結ぶ21歳のセンターバックは、チェルシーの未来を担う可能性を秘めている。英『TBR Football』によれば、カイセドは彼の資質を「プレミアリーグでトップクラスのディフェンダーになれる」と確信しているという。
カイセドが推すホエル・オルドニェスの資質
ホエル・オルドニェスの最大の強みは、フィジカルと冷静さの両立だ。クラブ・ブルッヘでは高いラインを維持しながらも一対一で強さを発揮し、空中戦でも安定感を示している。
さらに、ボールを持った際の落ち着きは特筆すべきで、守備者でありながら中盤のように組み立てに関与できる。これはプレミアリーグで求められる「攻撃の第一歩を担うセンターバック像」に合致している。
チェルシーが抱える課題は、守備陣の世代交代。トレヴォ・チャロバーやトシン・アダラビオヨは一定の役割を果たしているが、クラブが目指す安定感にはまだ届いていない。
エンツォ・マレスカ監督の下で再建を進めるチェルシーにとって、オルドニェスのような若くして成熟したセンターバックは、未来を形作る重要なピースとなる。
チェルシーの補強戦略とオルドニェスの位置づけ
近年のチェルシーは、若手有望株を積極的に獲得し、長期的なプロジェクトを描いている。エンドリッキやカイセドのように南米から才能を引き抜く動きは顕著であり、オルドニェスもその流れに乗る形だ。
クラブ・ブルッヘとの契約は2029年まで残っているが、推定市場価値は約3300万ユーロとされ、プレミアの資金力を考えれば十分に手が届く範囲だ。
過去にはクリスタル・パレスやマルセイユへの移籍が噂されたが、最終的に残留を選んだ背景には「より大きな舞台での挑戦を待つ姿勢」があったとされる。チェルシーが本格的に動けば、彼のキャリアにとって最も自然なステップアップとなるだろう。
個人的な見解
カイセドが同胞を強く推すのは友情ではなく、プレミアリーグで戦う上で必要な資質を見抜いているからだ。彼のプレースタイルは、マレスカの戦術において後方からの組み立てを支える重要な役割を果たすはずだ。
ただし、プレミアリーグはフィジカルとスピードの要求が極端に高く、適応に時間がかかる可能性は否めない。それでも、オルドニェスが持つ冷静さと技術は、その壁を乗り越える力を秘めている。
もしチェルシーが彼を獲得すれば、数年後にはクラブの守備の象徴となり、カイセドとともにエクアドル勢がスタンフォード・ブリッジを支配する光景が見られるかもしれない。
