トッテナム新監督にトーマス・フランクが正式就任…動き出す補強戦略とネイサン・コリンズを巡る攻防

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トッテナム新監督にトーマス・フランクが正式就任…動き出す補強戦略とネイサン・コリンズを巡る攻防 Brentford

ついにその時が来た。トッテナム・ホットスパーが新監督として、ブレントフォードを長年率いたトーマス・フランク氏の就任を正式発表。これにより、北ロンドンの名門は新たな航海に出ることとなった。

アンジェ・ポステコグルー体制の終了に続き、新たなリーダーシップを託されたのは、プレミアリーグでの実績と若手育成に定評のある戦術家。すでに2025年夏の補強戦略にも注目が集まっており、その中心にいるのが、かつての教え子ネイサン・コリンズだ。

トーマス・フランク新体制の下、最優先で強化すべきポジションは明白だ。クリスティアン・ロメロが今夏退団する可能性が高まっており、最終ラインの軸となるセンターバックの補強は喫緊の課題となっている。

そこで浮上しているのが、アイルランド代表DFネイサン・コリンズ。24歳の若きディフェンダーは、フランク監督の下でブレントフォードにて飛躍を遂げ、今季はリーグ戦全試合に出場。プレミアリーグの守備指標でも上位に名を連ね、ブロック数、クリアランス数、空中戦勝利数はいずれもトップクラスの数字を記録している。

コリンズ本人も、フランク監督との再会について「テレビをつければ毎日のように目にする」と語るなど、移籍の可能性を完全には否定していない。だが、そこに立ちはだかるのが、クラブの財政を担うダニエル・レヴィ会長の慎重な判断だ。

ブレントフォード側は、コリンズに対して高額な移籍金を要求するとみられ、これは2年前にクラブ史上最高額で獲得した背景を反映している。さらに、ウルブスやストーク・シティに設定された再売却条項も、移籍金の上昇に拍車をかけている。

また、過去にはバーンリーやウルブスで苦戦した経歴もあることから、1シーズンの活躍で高額投資すべきではないとする声も。トッテナムが来季チャンピオンズリーグに復帰する可能性を考えれば、欧州の舞台でも戦える経験豊富なディフェンダーの必要性を説く意見も根強い。

移籍市場は水物であり、トッテナム内部でも意見は分かれている。英『Football Insider』は「フランク監督に旧チームから即座に主力を連れてくる具体的計画はない」と伝えており、一方で他のメディアは「コリンズが最優先ターゲット」と報道。情報が錯綜する中、交渉の行方が注目される。

フランク新監督が愛弟子に再び白羽の矢を立てるのか、それともスパーズはより実績のある即戦力に舵を切るのか。トッテナムの未来を左右する夏の補強は、いよいよ本格的な動きを見せようとしている。コリンズがホワイト・ハート・レーンに新たな歴史を刻む日が来るのか。サポーターの視線は、この若きセンターバックの去就に注がれている。