マンチェスター・ユナイテッドで台頭を続けるアレハンドロ・ガルナチョが、ついに決断を下した。英『Football Insider』が報じたところによれば、20歳のアルゼンチン人ウィンガーは退団の意向を固め、イングランド国内でのキャリア継続を望んでいるようだ。
この報道の発信源となったのは、かつてユナイテッドで長年スカウティング部門を指揮したミック・ブラウン氏だ。現在もクラブ内部に太いパイプを持つ同氏は、同メディアに対して、ガルナチョが代理人との会話の中で「プレミアリーグに残りたい」と明確に意思表示したと語っている。
すでにチェルシー、トッテナム、そしてアストン・ヴィラが関心を示しており、今夏の移籍ウィンドウ開幕と同時に動き出す可能性は高い。ユナイテッド側もこの状況を察知しており、5000万ポンド以上の移籍金を条件に争奪戦を誘発し、できる限りの高値での売却を狙っていると見られる。
クラブと選手の間にある溝を象徴するように、ガルナチョとルベン・アモリム監督の間では公の場での衝突も報じられており、すでに修復困難な関係となっている模様だ。こうした背景から、今夏の退団は既定路線と受け止められている。
ミック・ブラウン氏はさらに、5月時点でチェルシーが本格的なアプローチを検討していたと証言。クラブ上層部が放出を容認する方向に傾いていることも示唆しており、本人も選択肢を広く検討しているという。イングランドでの生活に馴染み、世界最高峰の舞台で戦い続けたいという本人の思いが、残留希望の根底にある。
ユナイテッドとしては、チームの再構築を進める中で移籍市場の主導権を握りたい考えであり、財政的にもメリットのある取引を模索している。その一方で、ガルナチョ側は最もキャリアに有利な移籍先を慎重に選びたい構えだ。現時点で具体的な移籍先は定まっていないが、プレミアリーグ内での移籍が最有力候補とされている。
ルベン・アモリム監督の就任により、ユナイテッドはこの夏、大規模な選手の入れ替えに踏み切る可能性が高い。クラブ内部では複数の補強と放出が同時進行で進められており、特定の選手の去就が他の選手獲得に影響を及ぼす複雑な構図が浮かび上がっている。
ミック・ブラウン氏は、クラブの意向と選手の希望が交錯する中で、ガルナチョやマウントのような若手・中堅選手の未来が大きく左右されると指摘。ユナイテッドの再建は、単なる選手の出入りではなく、チームのアイデンティティそのものに関わる改革となりつつある。