3年連続でプレミアリーグ優勝を逃し続けているアーセナル。その悔しさをバネにし、悲願のトロフィーを掲げるために積極的な補強策に打って出ている。
ウェストハム・ユナイテッドに所属するモハメド・クドゥスもその一人。ガーナ代表の攻撃的MFに対して、北ロンドンのクラブが本格的な関心を示していると、英『TBR Football』が報じている。
すでにアーセナルはクドゥスとの接触を済ませており、今夏の移籍ウィンドウで正式なオファー提出に踏み切る可能性があるという。23歳のアタッカーには8000万ポンドのリリース条項があるとされるが、ウェストハムは6000万ポンドを超えるオファーであれば売却に前向きな構えを見せており、交渉の余地は十分にありそうだ。
グラハム・ポッター監督の下で再構築を進めるウェストハムにとって、資金調達の意味でもクドゥスの放出は現実的な選択肢となっている。アーセナル側の関心は真剣と表現されており、交渉は水面下で着実に進行している模様だ。
クドゥスが加われば、ブカヨ・サカとの競演も視野に
アヤックスでの活躍を経てプレミアリーグに舞台を移したクドゥスは、今やリーグ屈指の攻撃的タレントとしての地位を確立しつつある。ポジションは主に右サイドを得意としながら、中央や左でもプレー可能な柔軟性を持ち合わせており、アーセナルの攻撃陣にさらなる選択肢をもたらす存在となり得る。
一方で、現在のアーセナルにはブカヨ・サカという絶対的な右ウイングが君臨しており、クドゥスの加入によって起用法が注目されるところだ。ウーデゴールのバックアップや、2列目全体でのローテーションを考慮すれば、競争と共存の両立も十分可能だろう。
すでにアーセナルは、レアル・ソシエダ所属のマルティン・ズビメンディやチェルシーからローンバックしたケパ・アリサバラガの獲得を進めており、移籍市場の開幕から積極的な動きを見せている。さらに、ブレントフォードのクリスチャン・ノルゴールとの交渉も最終段階にあるとされており、補強は中盤から後方にかけて着々と進んでいる印象だ。
その上で、前線の補強が次なる焦点として浮上している。クドゥスをはじめ、アーセナルは今夏、数々の攻撃的選手とリンクされてきた。マンチェスター・ユナイテッドのジェイドン・サンチョや、レアル・マドリードのロドリゴといったビッグネームもターゲットとして取り沙汰されている。
昨季の苦い経験を経て、アーセナルは明確な変化を志向している。タイトル獲得に向けた最重要課題である「得点力強化」に対し、これまで以上に積極的な姿勢で臨む今夏の補強戦略は、その決意の現れだ。
モハメド・クドゥスという才能が北ロンドンに舞い降りるのか。来季に向けたアーセナルの戦力図がどう変貌を遂げるのか。