マンチェスター・シティで数々の栄光を手にしてきた元ドイツ代表キャプテン、イルカイ・ギュンドアンが、トルコの名門ガラタサライへ移籍する可能性が高まっている。プレミアリーグ王者を支え続けた34歳の司令塔に、新たなキャリアの扉が開こうとしている。
ギュンドアンは2016年にボルシア・ドルトムントからシティに加入して以降、プレミアリーグ、FAカップ、そして念願のチャンピオンズリーグ制覇と、クラブ史上初のトレブル達成に大きく貢献してきた。2022-23シーズンにはキャプテンとしてチームを牽引したが、現在の立ち位置はかつてのそれとは異なるようだ。
ペップ・グアルディオラ監督は昨季の無冠を受け、チームの刷新に着手。今季は中盤に新戦力を相次いで補強し、タイアニ・ラインデルスやニコ・ゴンサレスといった若手を重用している。さらに、ロドリが膝の負傷から復帰し、マテオ・コヴァチッチも9月中には戦列に戻る見込みだ。
これに伴い、ギュンドアンの出場機会は確実に減少。グアルディオラ監督はベルナルド・シウバを新キャプテンに任命し、新たなリーダーグループにはルベン・ディアス、ロドリ、アーリング・ハーランドが名を連ねたが、ギュンドアンの名はなかった。
クラブワールドカップでは途中出場にとどまり、シェルキやライエンデルスらに出場時間を譲る場面も目立った。契約は出場数の条件を満たしたことで2026年まで延長されているものの、クラブは移籍金なしでの放出も視野に入れていると、英『The Guardian』が報じている。
ガラタサライとの交渉が本格化!母国の地で再出発へ
この状況を受けて動いたのが、トルコ王者ガラタサライだ。同クラブは以前からギュンドアンへの関心を持っており、今冬の移籍市場でも獲得を試みたが、シティはシーズン途中での放出を拒否していた。
しかし今夏は状況が大きく異なっている。ガラタサライはUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得しており、経験豊富なギュンドアンをチームの中核として迎え入れる準備を整えているという。現地報道によると、ギュンドアン側との交渉はすでに始まっており、シティ側も放出に前向きな姿勢を示している。
ギュンドアン自身もトルコでのプレーに意欲を示しているとされており、これは彼のルーツに深く関係している。両親がトルコ出身である彼にとって、イスタンブールでプレーすることはキャリアの集大成として意義深いものとなるはずだ。
ギュンドアンの去就は、マンチェスター・シティの今後の中盤編成に少なからず影響を与えることになるだろう。一方で、ガラタサライにとっては、チームに勝者のメンタリティと国際的な経験をもたらす絶好の補強となる。
現在のところ正式な発表はされていないが、移籍交渉が進展しているのは確実で、今後数週間以内に動きがある可能性が高い。